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日々の事
by de_hond
ただいま
ってどこにって感じですが、10日間の日本滞在を終え、4日ほど前に帰国しました。ってだいぶ経ってる。。。しかも帰国してたのから、またオランダにやってきたっという感覚じゃなくて、日本に行くもオランダに行くも帰国。日本で物を買う時もユーロで計算。1年も住んでる訳じゃないのに、慣れとは不思議なものだね。

日本で愛用のデジカメが交通事故にあい、ボロボロになりつつも、最後、レンズが出なくなるまで働き続けてくれました。液晶は、液晶というだけあって、液でちゃぽちゃぽになっていた。。。なので日本ではあまり写真メモを取れなかった。しくしく。

しかしながら、視覚ではなく文で物事を表すのも大事である。では10日間を小説風に書いてみるとしよう。

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窓側、私はいつも迷わず窓側の席を頼む。いくら通路側に座っている隣の人が、ぐっすり眠っていても飛び越えてトイレに行けばいい。でも女の人が隣の方が、席を立つ頻度が高いから、いい。と、やはりどこかで窓側を選ぶ事にためらいを感じる。しかし、今回も窓側。アムステルダムからコペンハーゲンで乗り継ぎ、日本へ行く。帰るというより、行くだ。
去年、父方の両親が亡くなった。おばあちゃんが8月に。おじいちゃんが11月末に。変な偶然に、二人とも、お互いの誕生日の数日か後が命日となった。私は両方とものお葬式に行く事ができなかった。なぜならオランダで学生をしているから。だからお葬式という物に出席したこともないし、なんだか身内を失った実感も、実は未だによくわからない。おばあちゃんを先に失い、わんわん泣いた。お葬式に行けないのなら、一回忌かな、と思っていた矢先、私の両親が四十九日の法要への出席の話をもちかけてきた。「49日?」そんな宗教っぽい意味の無い日に、わざわざ高い航空費をかけて帰る意味があるのだろうか?と疑問と、日本食を食べれるという誘惑で、学校の都合も丁度良く着きそうだったので帰国する事にした。10月の始めにオランダに戻ってきたと思ったら、その次の月におじいちゃんの永眠の知らせ。今度はあまり悲しさが湧かない。そして、今回は何が何でも帰国はないだろうと思っていると、また両親が四十九日への参加の有無を聞いてきた。学校もまた都合がバッチリで、新しい年が始まった月末に帰る事にした。
「ハロー、飛行機に乗るのはどう?」
「?・・・あ、ハロー。昔はすっごく好きだったんだけど、最近は乗りすぎて、地獄のように感じる時間があるよ。慣れたって言ったら慣れたけど。」
と隣に座った、まあイケメンのオランダ人が話しかけてきた。彼はインタビュアーで仕事でコペンハーゲンまで行くそうだ。見た目は30代といった感じなのに、飛行機が初めてで、とっても恐いらしい。私がいつものごとく写真をパシャパシャ撮りまくっていると、撮ってあげるよと私自身をとってくれた。
「家で今日のために深呼吸法を練習してきたんだ。ひ〜ふーひ〜ふー」
「あ、もしかして、そのスウドクもそのために持ってきたの?」
「うん、そうだよ気が紛れるかな、と思って。」
と始めのうちは調子良さそうだった物の、イケメンダッチは何度もトイレへ席を立ち、結局着陸しても席へ戻ってこなかった。私はこれは、ちょっとやばいんじゃないかと思い、着陸後すぐに席を立ち後ろに行こうとした。が、誰かが最後尾の席で、手を振っている、しかも満面の笑み。あ、あのおにいさん。
「いや〜心配かけてごめんね。すごく大丈夫だったよ。これも深呼吸法の練習のおかげだな!じゃあ、これからの長旅頑張ってね、さえ」
と、ウキウキでコペンハーゲン空港に消えて行った。しかも、私の名前いっぱつで覚えるとは、さすがインタビュアーだ、と一人で納得しながら、トイレへ向かった。今日は朝起きるのがギリギリだったから、化粧も何もしていなかった。そしてコペンハーゲンでは3時間強も待ち時間があったので、車いす用の大きなトイレで10分ぐらいくつろいでいた。しかし、空港内もなんだか面白うそうだったので、外に出てみて散策する事にした。しかしやはり3時間と貧乏人では何にも楽しめない空港であり、空港を4周した。
気がつくと、ジャンボジェットの最後尾に座っている。左は青年。右は壁。いつも飛行機では寝ない方だが、そそくさと寝た。夢は見なかったか覚えていない。

何もかもが考えずに脳みそに入ってくる。おお、日本に着いたのだ。人の喋り声もBGMではなく、人の話として聞こえる。周りが漢字ばかり。やっときた片足が壊れている青いミッフィートランクを引き上げて、税関へ。向こうに住んでいる、ビザ、この2つは強敵だ。ささっと通してくれる。2年前にヨーロッパ7ヶ月旅をした際は、5分くらいここで止められた。7ヶ月旅したのに、一番印象に残った国をいるならば、日本だ。なんてこった。そんなことを考えてゲートを出ると、またいっそう若作りに力を入れている両親がいた。だから、最初はなかなか両親に気がつけない。なんてこった。ポカリスウェットをがぶ飲みしながら、車に乗ると、自分の体の重さだるさを感じる。そんな私に両親は、このままアウトレットに買い物に行こうと誘ってくる。ううう〜勘弁してくれ、と思いつつ、私は馴染みの寿司屋で働いてた、りょうちゃんの引き抜かれ先の代官山の寿司屋へ行こうと言った。両親は相談する事もなくオケーをだし、ポカリと共に寿司屋へ向かう。成田というど田舎から、東京の中心へ来る時の風景の変化はなんとも言えない。まるでタイムスリップである。あんな何も無い山吹色の世界から、空気に稲妻のような電波が走ってそうな都会。11分200円。そんな激高な駐車場に車を止め、駐車料金など気にせず寿司を堪能した。家に帰り、駄犬てりぼが私との再会をお尻のフリフリで表しながらも、すぐに飽きたようだ。まったく冷たい。時差でとっても眠かった。でも私は知っている。ここで寝てしまったら、この後時差を直すのに苦労すると。・・・・・・・気がつくと夜中だった。やはり寝てしまったのだ。しかし幸い、明日は朝一で歯医者。しかし歯医者の後にまた寝れる。まったくこのままの事をし、せっかく日本にいる、わずかな大切な時間なのにと自己嫌悪に陥りつつ、メールチェックすると、オランダの友達から「久々の実家でゆっくりしてきなよ」とメッセージが着ていた。おお、さすがの友よ。と思いつつ、またリビングで寝始めた。
ぴぴぴぴぴぴーぴぴぴぴぴぴー
そうわさせないわ!という感じに携帯電話が鳴り響く。出ると、半年ほど疎遠にされていた、親友からだった。今度会う事約束し、ちょっと話をして切る。この日、夢を見たのか覚えていない。寝ていない時に何をしたのかも曖昧だ。あ、2500円で髪の毛を切った。さすが2500円のヘアースタイルだ。という感じ。ああ、夜11時に待ち合わせしていた!!予備校時代の友で、7ヶ月旅行の2ヶ月一緒だったモンピの家に行くのだった。金遣いの荒いモンピは給料日2日前にして、財布の中身が400円ぐらいらしい。私もお金を稼いでいる身ではないが、何か持って行かないとと家にあったそうめんを差し入れしたら、さっそく茹でていた。大丈夫か?そして次の日の朝家に戻る。家に帰る電車の中で80歳くらいのおじいさんがギャルの格好をしていた。私と同じ方の椅子に座っていたので、よく見れなかった。しかし、ここは写真を撮らねば!という私の欲求で、おじいさんの斜め前に立ち、寝てる事をいいことにパシャパシャ撮ったら起きちゃった。すかさず風景を撮ってるふりをした。そんなごまかしをする自分が少し嫌だなと思っていると、おじいさんが私に近づいてきた。電車はおじいさんが下車する駅に止まっていた。必死に風景を撮るふりをしていた私はいつのまにか、ドアを塞ぐ形で立っていた。そしたらおかまおじいちゃんが、ものすごく高い声で「ごめんなさい、ごめんなさいね〜」と私に言った。何の仕事をシテルのかがとても気になった。東京の車内にしては珍しく、「今のおじいさんだよな?」「若い子以外で、ああいう格好をしている人を初めてみたわ」とみんな口々に感想を述べていた。私は、感想を述べてきたおばちゃんに対し「おじいちゃんのおかまちゃんですね」と説明したあげた。
その日は中学生の頃お世話になった先生の家に、中学生から友達関係が続いてるあゆっぺと佳代子で行く事になっていた。あゆっぺのお母さんが車で先生の家まで送ってくれるという。なんてラクチン。オランダ土産のストローフワッフルを手に車の助手席へ乗り込んだ。しかし実は時間的には、すべてがギリギリであった。
しかし、私が急いだにも関わらず、美容師をしていて彼氏と二人暮らしをしているあゆっぺは、30分も遅刻してきた。しかも、理由は二度寝。ただの二度寝ではなく、支度がし終わって時間があるから寝たんだって。流石です。私はあゆっぺを車内で待ってる間、今朝見たおかまおじいちゃんの写真を見せたり、10円まんじゅうというのが流行っているらしく、それを買いに行ったりしていた。それが少し間違いだった。
あゆっぺが来て、先生の家に着き、カワイイ生まれたての赤ちゃんにカコマレ、ふわっふわのシフォンケーキを食べた。いつものごとく写真をとろうとカメラを探すが、ない。?ない。ない!あゆっぺの家の車を探してもらってもカメラはみつからず、夜には8年ぶりぐらいに再会する中学校時代の友達に会うのに、私の心はカメラとおかまちゃんの呪いという事に奪われていた。まさかと思い交番へいくと、警察署に私のカメラらしき物が届いているという。なぜ?10円まんじゅうしか犯人はいない。あんなまんじゅうのために車から降りなきゃ良かったとつくづく悔やんだ。でも、みつかったと少し安心し、元仲良し5人組で久々に話して呑んだ。みんなは変わった所と変わってない所が共存している感じだった。私の事は全然変わってないと言った。ほう、そうか。中学の頃の自分がまた戻ってきているのではと、少し感じた。私の事を「ふかわりょう」みたいとみんなは馬鹿にして可愛がってくれた。日本。
タクシーで豪華に帰り(といっても払ったのは500円)寝た。次の日は、ママと姉と買い物なのに、夜勤あがりの姉は私のグースカピーコぐあいをみて、私のベッドで逆さまに寝始め、母はやることがあると忙しそうにし、結局家を出たのが3時過ぎとか。警察にカメラを撮りにも行った。行く前に電話をしたら、カメラの特徴を聞かれた。
「カメラはケースなどの入ってましたか?」
「はい。」
「ケースに2つボタンがついてたりとか、ビーズが着いてるとか特徴はある?布製とか」
「ええ、ふたつのボタンとふたつの青いビーズが着いています。ケース自体は布製で、日本っぽい布です」
と警察はヒントをくれすぎた。そしてあったと十分に期待させてから、データを見て私が写っているのでそれで、確認として引き渡してくれないか?と聞いたら、液晶が割れてデータが見れないという。。。ショックだった。でも受け取りにいくと、写真は撮れそうなので、死んでしまうまで使う事にした。
母とは有楽町に行った。その日は父の誕生日だったので、トップスでケーキを買った。私の彼氏のジギーは私が日本に行くので、お小遣いをくれた。それでパパにケーキも買ってと言っていたので使った。帰りが少し遅くなったので、いつものごとくパパは不機嫌そうだった、がケーキでなんとかなったようだ。その夜は、一枚一枚ラップにくるまれている高級肉ですき焼きをした。絶品だね。最後に明日の朝ご飯用にうどんを入れた。ああ、これで明日起きれると思った。
歯医者だったのに、その朝はまたもやギリギリ。姉がうどんをにゅるっと美味しそうにほおばっているのを横目に、空腹のままでかけた。その日は、高校時代の友達との待ち合わせラッシュだったので、うどんがいる自宅には戻らず歯医者からそのまま神楽坂にいった。商店街、神社、風呂敷屋、まんじゅうカフェと和でいっぱいのランチタイム。2時半から、「サラエボの花」という映画を見るはずが、まんじゅうカフェでゆったりしすぎて、間に合わない。次の回でいいかと言う事で、18時から待ち合わせてある、他の高校時代の友達、麻里子も映画に誘う。映画は16時半からだから、ちょっと早めに出て来れない?と。もちろんオケーということで、まんじゅうカフェの後、一緒だった子りょうちんが働いているカフェに向かう。カフェはしご。りょうちんはどうやら、その働いているカフェをどうやって良くして行くかを本気で考えているようで、私はこの白い店内の壁を利用してなにか展示ができる企画を組んではどうかなどとアドバイスしていたら、また映画の時間にきわどくなり、なんとカフェからタクシーで映画館に行く事にした。タクシーに乗る前に麻里子も電話で、家に忘れ物をして間に合いそうにないから、元々の予定どおり18時に会おうということになった。りょうちんがタクシー代を出してくれ、急いでチケットを買おうとした。窓口のお姉さんに、16時半のはないです。次回は18時半になります。と言われ、あー売り切れてしまった〜と思っていたら、16時半の回なんて元々なかったのだ。すかさず麻里子に電話して、その間違いを伝えると、ではみんなで18時半のを見ようとなり、麻里子が来るまで本屋で時間を潰した。私はジギーの両親に買いたかった指差し会話帳の日本語版と西洋美術史という教科書みたいな本を買った。オランダで美術史を学べると思ったらオランダ語でしかやらないので、学生のうちに学ばねばと日本語の本がほしかったのだ。外国暮らしで、食材は中国という強い味方がいるので困らないが、本はなかなかないし、買おうと思っても倍の値段ぐらいしてばかばかしいのだ。いつかオランダ在住の日本人を集めて、移動図書館を作りたいなんて夢もできた。
久々に見た麻里子は相変わらずなんだけど、なんだかすこし遠くなった気もした。でもやっぱり相変わらずで、会ってそうそう頭が痛いと言う事で、とりあえず食事をしたが、映画も見ずに帰ってしまった。素敵な手ぬぐいをくれたが、1時間弱の再会はやはり短く話し足りなかったと寂しかった。
怨念のようになりつつある、映画もようやく見る事ができ、丸一日一緒であったりょうちんともお別れ。帰り道、どうにか一緒の路線で帰れないかと考える東京と言う街での人付き合いが懐かしかった。
地元の駅に着いたが家に誰もいない気配がしたので、家族の携帯電話にかたっぱしからかけたら、父しかでなかった。やはり行きつけの寿司屋でやってるらしいので、私も途中参加で食べたい物だけ食べた。贅沢だ。よっぱらい父、母、姉を引き連れ家に帰った。やはり酔っぱらいは昔から嫌いだけど、こうやって家族そろって歩くなんて事も久しぶりで次がいつかもわからない。

***つづく***
by de_hond | 2008-02-10 03:15 | ヒマジン
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